続 青薔薇姫
しばらく走って、着いたのは海だった。
12月なのに、黒に近い青色の海とオレンジに染まった夕日のコントラストがキレイだった。
前に沖縄で龍と見た海より、なぜか今紫苑と見ている海のほうがキレイだと思うのは……おかしいかな?
「………瑞華。」
「……ん?」
海を見つめながら、おもむろに紫苑が口を開いた。
「……悪かったな。」
「え……?」
何に対して謝ってんの……?
あたし何かしたかな?
「お前を信じてやれなかった。
あのスパイ女の言葉だけを鵜呑みにして、瑞華を悪者にした。
簡単に裏切るような奴じゃないのにな……。」