続 青薔薇姫



「……?何を見つけたんだ?」


あっ……紫苑にも説明しなきゃね。


「お兄ちゃんが言ってたの。

自分が一番キレイだと思う青いバラが″青華″だって。

だからこのネックレスは……あたしにとっての″青華″なんだ……。


お兄ちゃんとあたしがずっと探してた″青華″が、ここにあるんだよ…。」


あたしは胸元で光る青いバラを指差した。


「……そうか。よかったな。」


紫苑は笑ってあたしの頭をなでてくれた。


「そういえば……、今日って柚歩さんの命日じゃないか?」


「あっ……そうだった!!」


いろんなことがありすぎてすっかり忘れてた……。


ごめんお兄ちゃん……。


一応心の中で謝っておく。


「乗れよ。柚歩さんのところまで行くぞ。」


「うん……!!」


あたし達を乗せたバイクはまた走り出した。




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