続 青薔薇姫



お兄ちゃんが眠ってるお墓の前で2人並んで手を合わせる。






……お兄ちゃん、昔絵を見ながら言ってたよね。


『本物の青華が見たい』って。


だからあたし、お兄ちゃんの分まで必死に探してた。


だから『青華は存在しない』って言われたとき、これまで積み重ねてきたものは何だったんだろう……無意味だって思った。


でもそのあと言ってくれたよね。


『自分が一番キレイだと思う青いバラが青華だ』って。




………やっと見つけたよ。


紫苑がくれたネックレス、スゴくキレイなバラでしょ?


絶対、一生大切にするから……。


だからこれからも空から見守っててね……。






合わせていた手をおろすと、紫苑があたしに微笑んでいた。


「柚歩さんに話しかけたか?」


「うん。

………紫苑は?」




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