続 青薔薇姫
「……そろそろ行くか。」
紫苑がバイクに乗ったのを合図に、水狼の面子達もバイクに乗った。
「ほら、瑞華も…。」
「……うん。」
虎太に促され、紫苑の元まで歩く。
……あ、そうだ。
あたしはまた虎太達の元に戻った。
「週末とか連休とか、大きな休みになったらこっちに戻ってくる。
あ、もちろん他の族に攻められるときもね。
それじゃ……あたし行くね?」
「あぁ…またな。」
「またね……!!」
紫苑の元に走る。
今度こそ振り向かない。
だってまた会えるから。
紫苑のバイクの後ろに乗って腰に手をまわすと、バイクは出発した。
背中に浴びるたくさんの声。
風を感じながらそっと目を瞑って、それらを忘れないように記憶に焼きつけていた。