続 青薔薇姫



「これは俺と柚歩が初めて会った日のことだ。

水狼に勧誘して、倉庫に行く道を歩いてるとき、聞いたんだよ。

″なぜそこまで青にこだわるのか″。

それで青いバラの話を聞いた。

……柚歩は崩壊した家庭を本気で戻そうとしていた。

もちろんお前の将来を考えた上でな。」


あたしは目を見開いた。


そんなこと知らない……。


青いバラの話はもちろん知ってたけど、バラバラになったあたし達家族を戻そうだなんて、聞いたことなかった。


人知れずそんなことを考えていたなんて……。


しかもあたしのため……?




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