続 青薔薇姫



その後の教室は何とも言えない状態だった。


クラスメイト達だって、龍のこと気付いてたんだろう。


でも聞く勇気がない。


だからあたしが聞いて、聞きたいけど聞いていいのかどうか……。


戸惑ってるんだと思う。


……だからさっきから誰も話そうとしない。


教室は静寂に包まれていた。


「……瑞華、倉庫行かねぇ?どうせこのあと自習なんだし。」


虎太があたしにしか聞こえない声で話しかけてきた。


「いいよ。みんないるかな?」


「青華のほとんどが海南だからな。きっとみんな来る。」


「そっか。じゃあ行こうか。」


虎太のバイクに乗せてもらい、あたし達は倉庫に向かった。




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