続 青薔薇姫
チラッと虎太のほうを見ると、虎太もあたしを見てたのか、目が合った。
虎太は小さく笑うと、向かいのソファに座った。
「……瑞華はさ、間違ってなかったと思うよ。」
「え……?」
「そりゃ誰だって人に踏み込まれたくないことがある。その人のためを思えば、言わないべきなんだろうな…。」
じゃあ…あたしはやっぱり……。
「でも……。」
「……?」
「それを見て見ぬ振りをするってのも、俺は違うと思う…。
誰かが言わなければ、きっとその人は前になんか進めない…。一生そこに立ってるだけだ……。
だから瑞華は……間違ってない。」