続 青薔薇姫



屋上に乾いた音だけが響いた。


虎太達はあたしと龍を心配そうに遠くから見ている。


「チッ……何しやがる。」


「平手打ち。分からなかった?」


「……俺を叩くなんていい度胸してんな。」


「あたしを殴る?やるならやってみれば?……龍はホントに腐った野郎だな。ガッカリだよ。」


「あ゛!?」


「……今すぐ航太に謝って。」


「……あ゛?」


「今すぐ航太に謝れっつってんだよ!!」


あたしが殺気を込めて怒鳴ったからなのかは知らないけど、龍も、後ろにいる虎太達も少し怯んでいた。




< 80 / 307 >

この作品をシェア

pagetop