続 青薔薇姫



……それからのことはあまりよく覚えてない。


ただ気付いたときには、幽鬼総長以外全員倒れていて、俺はたくさんの返り血を浴びながら幽鬼総長を殴っていた。


……静かに涙を流して。


「おいっ、龍もうやめろ!!」


「なんで……なんで……っ!!」


「龍!!」


最後はむりやり総長に抑えられた。


「これ以上殺るな。……コイツ死ぬぞ。」


やっと我に返って幽鬼総長を見ると、血だらけでもう意識はなかった。


「すみませんでした……。」


「……龍は謝らなくていい。」


総長は俺の背中をポンッと叩いた。


俺はまた涙を流した。




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