祠の神様【企画】
桜、桜…
本当は桜が千羽鶴を持ってきたその日までこの決断を迷っていたのだ。
「じゃーん!千羽鶴、出来ました!」
ついにこの日が来てしまった。
「ほぉ…これは見事な。」
きちんと述べることが出来ているだろうか?
別れが恋しいと顔に出ていないだろうか?
「ほーじぃ、私、お母さんが退院しても必ずここに毎日来るから、また話そうね!」
―――ワシはこの言葉を聞いて自分の選択が間違いでないと思えたのじゃよ。
迷いが嘘の様に消えたのじゃ。
「桜、たくさんの思い出をありがとう。」
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