○○彼氏。【完】
─秋斗side─
いつも、廊下ですれ違う度に目に入る彼女。
笹原志乃。
と、恐らく友人であろう女。
最初はただ、よくすれ違うな、という程度だった。
しかし、だんだんどんな人なのか、と彼女のことを知りたくなっていた。
気付けばいつも目で追うようになり、これが彼女に対する恋愛感情だと自覚したのは、彼女に彼氏ができたあと。
別に、今更想いを伝えてフラれようと思うほど俺は馬鹿じゃない。
そう思って諦めていた。