妖怪涼祭
んなわけないでしょ。
「?」
急に心に語りかけてきた声。
もしかして、というより絶対・・・・
「さとり・・・?」
「呼んだ?」
「呼んでないッ!」
「えぇー、残念☆」
サトリはからかうためなのか
狹姫の前に急に現れた。
ムラサキカガミもいつのまにか鏡から出てきている。
「おぉ、そなたか。」
(あれ、知り合いかな?)
知り合いだよー
妖怪はほとんど仲良しさんだからね♪
「・・・・」
狹姫は勝手に心を読まれたためか
頬を少し ふくらませ
サトリを軽く睨んだ。
「なんじゃ、狹姫よ。サトリに心でも読まれたかの?」
「!?・・・。」
図星であるため少し黙っていたが
ふと 何故ムラサキカガミが分かったのか気になり首をかしげた。
しかし それも読まれたのか
「あぁ、大丈夫じゃ。我は心は読めん。だが、表情で少し分かるのじゃ。」
小さい頃からそなたを見てきたからの。と
軽く付け足すムラサキカガミ。
狹姫は少し顔を赤くする。
(そんな 小さな頃から見てたんだ。)
そして 狹姫は
ジッと サトリを無表情でみつめた。
「な、何?」
さすがのサトリも
無表情で見られると気分が悪いらしく
居心地が悪そうだ。
「何で来たの?」
呼んでないのに。
と 狹姫が言う。
サトリは 一筋の汗を流し 言った。
だって・・・
だって・・・
「ヒマだった。」
サトリが笑顔で言うのに対し
ムラサキカガミと狹姫はスルーし
二人は会話を弾ませた。