わたしの魔法使い
「おじさん!豚挽き200ちょうだい!」
「はいはい。豚挽き200ね。…あれ?今日、颯太君は?」
「今ね、八百屋さんに行ってるよ。別々の方が早く買い物終わらせられるからって。」
「そうかい。」
颯太は本当に不思議な人。
この街に来てたった1か月で、商店街のおじさんたちの人気者になっちゃった。
特におばさんたちからの人気はすごくて、一緒に買い物に出ると
「颯太君。これ、後で食べな?」
なんて、あれこれもらってる。
まぁ、綺麗な顔だし、人懐っこいところもあるし…
だから人気者になれるんだろうけど…
だから今も、
「朱里ちゃん、これ、颯太君に。」
なんて、肉屋のおばさんがお惣菜のサラダパックを渡してくれた。
「ありがとう!今日は颯太一緒じゃないのに、いいの?」
「いいのよ!いつも来てもらってるんだし!」
「じゃあ、ありがたく頂きます!ホントありがとう!!」
おばさんにお礼を言って肉屋を出ると、夕飯の買い物客に紛れ、高校生くらいのカップルが目に入った。
仲良く手、繋いじゃって。
何が楽しいのか、二人で顔を寄せ合って笑いながら通り過ぎる。
羨ましい…
私たちは何も変わらない。
一緒に住んでいるのに…
お互いに“好きだ”って言ったのに…
何一つ変わらない関係。
いったい何なの!!
「はいはい。豚挽き200ね。…あれ?今日、颯太君は?」
「今ね、八百屋さんに行ってるよ。別々の方が早く買い物終わらせられるからって。」
「そうかい。」
颯太は本当に不思議な人。
この街に来てたった1か月で、商店街のおじさんたちの人気者になっちゃった。
特におばさんたちからの人気はすごくて、一緒に買い物に出ると
「颯太君。これ、後で食べな?」
なんて、あれこれもらってる。
まぁ、綺麗な顔だし、人懐っこいところもあるし…
だから人気者になれるんだろうけど…
だから今も、
「朱里ちゃん、これ、颯太君に。」
なんて、肉屋のおばさんがお惣菜のサラダパックを渡してくれた。
「ありがとう!今日は颯太一緒じゃないのに、いいの?」
「いいのよ!いつも来てもらってるんだし!」
「じゃあ、ありがたく頂きます!ホントありがとう!!」
おばさんにお礼を言って肉屋を出ると、夕飯の買い物客に紛れ、高校生くらいのカップルが目に入った。
仲良く手、繋いじゃって。
何が楽しいのか、二人で顔を寄せ合って笑いながら通り過ぎる。
羨ましい…
私たちは何も変わらない。
一緒に住んでいるのに…
お互いに“好きだ”って言ったのに…
何一つ変わらない関係。
いったい何なの!!