わたしの魔法使い
このままでいいわけないじゃん。
ちゃんと“付き合って”はないけど、一応付き合ってるんだよね?
それなのに…キスひとつない…
それはちょっと淋しいんじゃない?
…でも、言えないんだよね…
“キスしたい”なんて…
そんなことを考えながら、商店街の端っこで颯太を待っていたら、近くの惣菜屋のおばさんが出てきた。
「朱里ちゃん!颯太君は?」
「今、八百屋に行ってますよ。もうすぐ来ると思うけど。」
「そう?じゃあ、これ。颯太君と一緒に食べて」
そう言って、おばさんに袋を手渡された。
中を見ると…
「あっ!肉じゃがだ~。」
「颯太君、前においしいって言ってくれたからね」
また夕飯のおかずが1品増えた。
ホント、綺麗な顔は得だよね…
「…――朱里。肉屋以外の袋はどうしたの?」
いつの間にか帰ってきた颯太の手には、重そうな袋が一つぶら下がっている。
細い腕なのに、ギュッと力が入ると筋肉が盛り上がっていて逞しい。
って、見とれてる場合じゃない!!
「颯太!これ、もらったの。おかずにって。」
「そう。よかったね。」
颯太の顔、ちょっと嬉しそう。
そりゃあ、そうだよね。
おかず増えるんだし。
だけどね!ちょっと面白くないって思ってもいい?
ちゃんと“付き合って”はないけど、一応付き合ってるんだよね?
それなのに…キスひとつない…
それはちょっと淋しいんじゃない?
…でも、言えないんだよね…
“キスしたい”なんて…
そんなことを考えながら、商店街の端っこで颯太を待っていたら、近くの惣菜屋のおばさんが出てきた。
「朱里ちゃん!颯太君は?」
「今、八百屋に行ってますよ。もうすぐ来ると思うけど。」
「そう?じゃあ、これ。颯太君と一緒に食べて」
そう言って、おばさんに袋を手渡された。
中を見ると…
「あっ!肉じゃがだ~。」
「颯太君、前においしいって言ってくれたからね」
また夕飯のおかずが1品増えた。
ホント、綺麗な顔は得だよね…
「…――朱里。肉屋以外の袋はどうしたの?」
いつの間にか帰ってきた颯太の手には、重そうな袋が一つぶら下がっている。
細い腕なのに、ギュッと力が入ると筋肉が盛り上がっていて逞しい。
って、見とれてる場合じゃない!!
「颯太!これ、もらったの。おかずにって。」
「そう。よかったね。」
颯太の顔、ちょっと嬉しそう。
そりゃあ、そうだよね。
おかず増えるんだし。
だけどね!ちょっと面白くないって思ってもいい?