わたしの魔法使い
…お話の中の彼女たちも、こんな気持ちだったのかな?

彼の言葉で喜んだり、怒ったり、泣いたり……

たくさんの言葉を使って書いてきたけど、書くとするとじゃ大違い。

何だかジェットコースターに乗ってるみたい。

いつか内蔵が口から飛び出ちゃうかも?!


「恋をした為に内臓が飛び出し、女性が死亡」


そ、それはちょっと嫌だな~…




そんな私の気持ちなんて知らない颯太は、涼しい顔をしてハンドルを操ってる。

その姿の格好良いこと!!

ポロシャツから延びる腕がキュッと引き締まっていて、まっすぐと前を見るその顔は、いつも以上に綺麗で…

スッと通った鼻筋の上には、眼鏡が…



ん…?眼鏡?

いつの間に眼鏡なんてかけてたんだろう?

っていうより、目、悪かったのかな?そんな素振り全然なかったんだけど…



「颯太。目、悪いの?」

「う~ん…。悪いっていえば悪いかな?普段生活する分には大丈夫だけど、車乗ってるときはかけないと危ないでしょ?」

「へ~。何だか新鮮!似合ってる!!」

「そうかな?」

「そうだよ!普段もかけてればいいのに!!」

「それは…いやかも」

「何で?!似合うのに~」


颯太は苦笑しながら、私の頭をポンポンと叩いた。


「言ったでしょ?普段生活するには大丈夫って。それに…邪魔になるでしょ?色々と…」


…はい?色々と邪魔になる?何で?


わからないような顔をしていたら、またちょっとだけ笑って

「わかんないなら…いい…」

そう言って、真っ赤な顔をした。


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