わたしの魔法使い
君に言われた“自分の進むべき道”って言葉が僕に勇気をくれて、あの仕事を辞めることができたんだ。
きっとあのまま仕事を続けていたら、僕はダメになっていたと思う。
精神的にギリギリだったしね。
だから、朱里は僕の恩人なんだ。
仕事を辞めて、奏さんから離れて、やっと普通の人間として生きられるようになった僕は、好きな作家のいる出版社に就職した。
それが君のお父さんが社長を勤める創遊社。
僕は創遊社の総務部で働いていたんだ。
朱里が“千雪”で、あのときの女子高生だって知ったのは、君の前に現れる1か月前の事。
書籍部の田中部長に呼ばれ、会長に引き合わされた。
その時、話を聞かされ、“社長から守ってほしい”って頼まれたんだ。
会長は僕のすべてを知っていたよ。
それでも頼むと頭を下げられた。
これは最近知ったことだけど、本屋をやっていた両親と会長は知り合いだったみたいで、奏さんからすべてを聞いていたみたい。
それでも僕に頼むんだから、会長もすごいよね。
まさかこんな風になるとは思ってなかったみたいだけど……
きっとあのまま仕事を続けていたら、僕はダメになっていたと思う。
精神的にギリギリだったしね。
だから、朱里は僕の恩人なんだ。
仕事を辞めて、奏さんから離れて、やっと普通の人間として生きられるようになった僕は、好きな作家のいる出版社に就職した。
それが君のお父さんが社長を勤める創遊社。
僕は創遊社の総務部で働いていたんだ。
朱里が“千雪”で、あのときの女子高生だって知ったのは、君の前に現れる1か月前の事。
書籍部の田中部長に呼ばれ、会長に引き合わされた。
その時、話を聞かされ、“社長から守ってほしい”って頼まれたんだ。
会長は僕のすべてを知っていたよ。
それでも頼むと頭を下げられた。
これは最近知ったことだけど、本屋をやっていた両親と会長は知り合いだったみたいで、奏さんからすべてを聞いていたみたい。
それでも僕に頼むんだから、会長もすごいよね。
まさかこんな風になるとは思ってなかったみたいだけど……