ハナミズキ
「…猫かぶり」
思わず言ってしまった。
「…なんやとぉ…!?こいつめ!」
コツンと頭を殴られた。
痛くなかったけど…
「あ痛っ。」
「もう、恋華失礼なこと言わないの!」
「はぁーい…」
「ほら、迷惑にならないうちに帰るよ!」
「わっ!待って、お母さん!…遊李さん、また来て良いですか?絶対迷惑かけませんから!」
「おう!待っとるわ!」
「ありがとう!…じゃ、失礼します!」
そして私は、スタスタと歩くお母さんを追いかけて、慌てて帰った。