ハナミズキ



「え?」



「その代わり、俺も恋華って呼ぶから!いいだろ?」



「う、うん…っ!」



素直に嬉しかった。



彼に『恋華』と呼ばれることが。



彼のことを『悠』と呼んで良いことが。



彼と話せることが。



彼と目を合わしあえることが。



このときの私は本当に幸せだったのに……――。



< 30 / 395 >

この作品をシェア

pagetop