ハナミズキ



「手話…って、なんで?」


「俺の妹は…耳が聞こえないんだ。

最近の人は口の動きで分かる人もいるんだけど、早口すぎて分からないときもあるんだ。

手話だったら、そんな心配ないだろ?」




「…すごいね!頑張ってね!

妹さんのためにも!」

「ああ、サンキュ。」





全員に聞き回り、私は一人になった。












みんなに夢がある…

目標がある…


だけど私には―…。





―何もない。



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