ハナミズキ



私には何もない。


空っぽ。










―そんな気持ちを引きずったまま、私は悠くんと一緒に病院に来ていた。



理由は…



私のケジメ。


もう、遊李さんのことを好きじゃないって言ったら嘘になる。


好きの意味は違うけど……


でも、これは私の問題だから。


だから、ケジメをつけにきた。



花を1輪持って。






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