ハナミズキ



「血圧、心拍数ともに下がり続けています!!」

「このままじゃ、どちらも危険です!」



「先生!」



“悠くんとの赤ちゃん…助けて”


「…わかったわ。
今から、帝王切開して胎児を取り上げます!!
母体の方も、必ず助けるわよ!」


「「「はい!!」」」






「…先生……赤ちゃん…助け…お願い…」

「大丈夫!必ず助けます!

だから、今は安心してね。」



そして、私に麻酔が打たれた。


徐々に意識が飛ぶ中で私は…

届くわけもない言葉を悠くんに向けて、心の中で叫んでいた。







悠くん―…





愛してるよ…


これからもずっと…




愛してるよ――……。
< 367 / 395 >

この作品をシェア

pagetop