ハナミズキ
「血圧、心拍数ともに下がり続けています!!」
「このままじゃ、どちらも危険です!」
「先生!」
“悠くんとの赤ちゃん…助けて”
「…わかったわ。
今から、帝王切開して胎児を取り上げます!!
母体の方も、必ず助けるわよ!」
「「「はい!!」」」
「…先生……赤ちゃん…助け…お願い…」
「大丈夫!必ず助けます!
だから、今は安心してね。」
そして、私に麻酔が打たれた。
徐々に意識が飛ぶ中で私は…
届くわけもない言葉を悠くんに向けて、心の中で叫んでいた。
悠くん―…
愛してるよ…
これからもずっと…
愛してるよ――……。