ハナミズキ
だけど、助産婦さんの顔は重いままで…
全員が何かあったと悟った。
「……赤ちゃんは、1900グラムの未熟児ですが、元気に産まれました。
ですが……」
そう言ったとき、分娩室から横たわっている私がストレッチャーによって運ばれてきた。
しかし、その身体はもう、温かくない。
もう二度と、目を開けない。
心臓が止まっている。
もう二度と、動かない。
それは―――………。
事実上の“死”を表していた。