君に会いたくて


かすかに聞こえるふたりの会話。



奈南の友達のあの女は



涙声で途切れ途切れに話す。



話しの内容でわかった。




最初から少し



予想はついてはいた。



女が泣く理由なんて



考えてみればひとつしかない。




俺とは無縁の感情だった。


でも、人を、話しもまともにできないくらいに


かなしくさせる失恋って




恋ってなんなんだ




そう思ってはいた。
< 13 / 123 >

この作品をシェア

pagetop