君に会いたくて


「ゆなー、顔色悪いよー?
ちゃんと寝てる?ー」



なんて、お母さんみたいにあたしの顔を



覗き込んだ。




「大丈夫だよ。授業中寝るから」



ちょっと笑って見せた。


優は少し困った顔をしていたけど



微笑んでくれた。





「じゃあ、あたし今日部活の顔合わせだから
行ってくるね」





「行ってらっしゃーい」





吹奏楽部も意外と大変なんだ。





窓際のあたしの席からは





グランドに差す初夏の太陽の光が



届いた。
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