君に会いたくて
出会ったふたり
あいつの涙
「ゆな、今日はうちに泊まりな?」
駅前のカフェ。
いちばん奥の席で心配そうに
あたしの顔を覗き込む奈南。
目が腫れないように当てていた
濡れたタオル。
奈南が用意してくれたものだ。
「奈南に迷惑かかるから、帰る」
これ以上、奈南に迷惑をかけるわけには
いかない。
「いいの。あたしが心配だから。
今日はうちに泊まって。」
強制的に奈南の家に向かう
電車に乗った。