君に会いたくて




教室に入ると、夕陽が差す前のほうの机で



笹木くんが何かを書いていた。



「よっ!」




あたしに気づいて軽く手を挙げる。




「何書いてんのー?」




笹木くんは再び、シャーペンを動かした。





「ん、今日の委員会のやつ。
メモっとこうかなーって。」




すごいなー。



笹木くんは。




みんなが嫌がること



進んでやるんだもん。



「手伝う?」





「んー大丈夫…
あ、あのさ、桜井…」





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