君に会いたくて


あたしは首をかしげた。



「あの、小林先輩いるじゃん?」


廉都のことだ。



「付き合ってんの?」




思いがけない笹木くんの言葉に





ちょっとだけ




ドキッとした。







「えっ?」





あたしの表情を伺う笹木くん。





「いや、ごめん!!
仲いいなーって思った…から」





一瞬、悲しそうな顔をした笹木くんは


「そんなんじゃないよ。」



あたしの言葉を聞いて



少し安堵の表情を浮かべた気がした。
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