君に会いたくて


コンビニでお兄ちゃんのお弁当を選ぶ


奈南を見て


いつも料理してるんだ、と思った。


あたしのせいで奈南に

すごい迷惑をかけていると思うと


申し訳ない気持ちになった。



「奈南ー、ごめんね?」


自分用にコンビニで買ったヨーグルトを

食べようとしていた奈南は


手を止めて、あたしの頭を


軽く叩いた。



「迷惑とか、今は関係ないの!
今日はゆなは気がすむまで泣きな。
ひとりにしないから。」



さっき芽生えた申し訳ない気持ちは



奈南へのありがとうに変わった。



泣かなくても

ひとりでも大丈夫になったら


奈南に言おう。



「ありがとう。」


って。
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