トーカタウンの子供たち
テレビはどこも昨夜のニュースで大騒ぎになっていた。

タロちゃんの家に向かう途中でもカメラを向けられインタビューされそうになった。僕とハジメっちは足早に通りすぎた。

タロちゃんの家に着いた僕らは本堂の畳に円陣を組んで座った。

「絶対ヤバイって、あいつら私たちの顔をきっと覚えてるから次は私たちが狙われるよ」

「明日から学校だけど、不用意に今回のことは話さないほうがいいかもな」

「こらお前たちは向こう行ってろぉ」
タロちゃんの弟たちだ。3人もいる。

「ふふふ、タロちゃんの妹?かわいいね」
サヤカちゃんはタロちゃんの妹を膝に抱いている。

「え、と、リンさんとラルフさんと連絡とれないかな」

とにかく僕たちはアーサーさんたちとの関係を知られないために今回の事件に関わっていないふりをすることに決めた。
いつ自分たちも危険な目に遭うかわからないからだ。

だとするとリンさんとラルフさんに会うことも危険なことになる。

けれど僕らは連絡をとることに決めた。
喋る猫に未知の敵。消えたヒーロー。僕たちは好奇心を抑えられなかった。

ふたりの通う学校は知っている。
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