トーカタウンの子供たち
「アホ~!ダメじゃいうとるやろが」

僕らは北の国に向かうことを決意した。ミサキとサヤカちゃんには残ってもらうことにした。
それは単純な好奇心なんかではなく、一人で闘おうとしているハリーを放っておけなかったこと。そしてリンさんやラルフさんを助けたい一心だった。

「ハリーだけじゃ心配だもんな」
ハジメっちがニヤニヤ笑う。

「ハリーはそそっかしいからなぁ」
僕と初めて会った日もそうだった。

「一緒に救出するぞお」
タロちゃんがガッツポーズをとる。

「お前らは…本当にどうしようもないやっちゃな」
ハリーがぷるぷる震えている。本当は心細かったんだと思う。

僕たちは家族に心配させないように真夜中に出発することにした。

「あんたたち必ず生きて返ってくるのよ」

「またみんなでご飯食べようね」

「よっしゃ。行くで~!いざ北の国へ!」
(ええんかこんなノリで)
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