下剋上はサブリミナルに【BL】

だけど、夕方は来店するお客様が多く、１８時には配送車も来るし、最後にレジの中身を出して集計しなくちゃいけないしあちこち戸締まりもしなくちゃいけないしで、その時間帯１人だと結構大変なのだ。


そこで、最も忙しいラスト３時間に固定で入ってくれる人を募集しよう、と求人広告を出し、それに応募したオレともう１人、学校は違うけど、同じく高校生が見事採用された。


高校生なら一般よりも安い時給で済むから雇う側も得だし、こちらとしても週３～４日の１日３時間くらいの勤務なら別に学業に差し支えはないのでありがたく、双方にとって都合が良かったのだ。


学生バイトの仕事は持ち込まれた洋服へのタグ付け、引き取りに来たお客様へのお渡し、そして今やってる検品作業などで、受付カウンターに入ったりレジ締めなどはやらない決まりになっている。


でも、むしろその方が気が楽だ。

お金を扱うのはやっぱプレッシャーだもんな。


｢サラリーマンだのＯＬさんだのは昼間来られないものね。どうしたって夕方に集中するわよね。受付してタグ付けて検品してレジ締めて……なんて、１人じゃ閉店時間までに終わらないわよ｣


清水さんは大袈裟にため息をついた。