下剋上はサブリミナルに【BL】
小さい時は深く考えずに貯めていたけど、今は確固たる目的を持っている。


いわずもがなで、進学のための資金だ。


奨学金制度を利用するつもりではあるけれど、当然それは学費に充てるもので、生活費は別にかかるのだ。


寮費だってまるきりタダという訳ではなく、いくらかは徴収されるらしいし。


もちろん普通のアパートの家賃に比べたら断然安いけど。


だから、とにかくオレは今のうちに稼げるだけ稼いでおかなくてはいけないのだ。


金は１円でも多くあるに越したことはない。


もちろん、生活費として見た時に、２０万なんてきっとあっという間に無くなってしまうだろう。


だけど大学生になるまでにはまだまだ期間があるし。


さすがに受験数ヶ月前になったら辞めさせてもらうつもりだけど、それまではバイト代が入ってくるし、今よりもさらに貯金の増額は見込める。


そして大学生になったらもっと時給が高く、夜遅くまで働けるバイトを探すつもりだった。


それでも足りない分は、申し訳ないけど母ちゃんに援助してもらおうと思っている。
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