下剋上はサブリミナルに【BL】
「あれっ。足首、包帯巻いてるじゃん!」
「あ、うん」
山本がオレの足元を見つつ発した言葉に、何故かこっちの方が気まずくなった。
「もしかして、結構ヒドイ怪我だった?うわー。ホントごめん」
「あ、いや、これは念のため巻いてもらっただけだから」
オレは慌てて弁解した。
「もうそんなに痛くないんだ。だから気にしないでよ」
「そうか~?」
山本は本来気の強そうな一直線の濃い眉を八の字にして言葉を繋いだ。
「もし病院行くようなら、遠慮なく言ってくれよな。治療費出すからさ」
「いやいや、ホント大丈夫だから」
授業中のちょっとした怪我なのに、責任感が強い奴だな~と心底感心してしまう。
山本は自分の下駄箱に向かい、体操服にはそぐわないローファーに履き変えた。
部活用の靴はきっと部室に置いてあるのだろうな、などと考えていたら、山本が振り返り、改めてオレを見る。
「あれ?帰らないの?」
「あ、え~と」
一瞬言葉に詰まった。
「何か、靴が見当たらなくて」
「え?何で?」
「いや……。オレも分かんないんだ」
山本は不思議そうにオレを見ていたが、ふと、何かを思い出したような表情になった。
「あ、うん」
山本がオレの足元を見つつ発した言葉に、何故かこっちの方が気まずくなった。
「もしかして、結構ヒドイ怪我だった?うわー。ホントごめん」
「あ、いや、これは念のため巻いてもらっただけだから」
オレは慌てて弁解した。
「もうそんなに痛くないんだ。だから気にしないでよ」
「そうか~?」
山本は本来気の強そうな一直線の濃い眉を八の字にして言葉を繋いだ。
「もし病院行くようなら、遠慮なく言ってくれよな。治療費出すからさ」
「いやいや、ホント大丈夫だから」
授業中のちょっとした怪我なのに、責任感が強い奴だな~と心底感心してしまう。
山本は自分の下駄箱に向かい、体操服にはそぐわないローファーに履き変えた。
部活用の靴はきっと部室に置いてあるのだろうな、などと考えていたら、山本が振り返り、改めてオレを見る。
「あれ?帰らないの?」
「あ、え~と」
一瞬言葉に詰まった。
「何か、靴が見当たらなくて」
「え?何で?」
「いや……。オレも分かんないんだ」
山本は不思議そうにオレを見ていたが、ふと、何かを思い出したような表情になった。