下剋上はサブリミナルに【BL】
「はぁ!?」


ちょっと待て!

志望校の勘違いのみならず、何勝手にルームシェアリングの計画まで立ててんだよ!


「オレはお前と同じ学校には行かないし、一緒になんか暮らさないぞ!」


まったく冗談じゃない。


改めてそう宣言してやると、洸の瞳はすっと細められ、独特の光を放った。


その光景に、うまく説明できないけれど、今まで経験した事のない何かに翻弄されそうな、超ド級の胸騒ぎを覚える。


「そんな事言って、金はどうするんだ?学費はまぁ奨学金でまかなうとしたって、生活するには金がかかるんだぞ?」

「だ、だから、寮生活するもん」

「それだってまるきりタダじゃないだろ?俺と一緒に暮らせば、アパート代も生活費も心配する必要はないんだぞ?どうせ金を出すのは親父だし」


その言葉に、オレの全身はカーっと熱くなった。


「やめろよ!何でお前の世話になんかならなくちゃいけないんだよ!人をバカにするのもいい加減にしろ!」

「お前こそ、それは被害妄想だろ。地元には行きたい大学はないし、進学するとなると俺は必然的に1人暮らしする事になる。そしてワンルームだと狭苦しいから、2LDKくらいの広さにするつもりだ。そこにお前が加わったところで、アパート代が高くなる訳じゃないし、親父の負担に大した差は出てこない」
< 57 / 67 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop