下剋上はサブリミナルに【BL】
それに、その職務を全うすれば教師の受けも良くなり内申書も高評価となって後々の自分に有利に働くのだから、それくらいの制約は大して苦にはならないハズ。

というか委員長候補になるような奴は元々勉強ができたり人望がある奴だからどっちみち教師受けは良いんだけどさ。


ちなみに洸は1年の1学期から学級委員長である。

そんでオレは皆が嫌がる、奉仕活動をしなければいけない美化委員。

そういう所でも、洸がどれだけ外面が良いかという事と、俺達2人の関係性が垣間見えたりして。

そんな自虐的な思いにかられつつ2階にある我が教室を目指した。

ドアを開けると、案の定オレが一番乗り。

とりあえず、部屋のちょうど真ん中辺りに位置する自分の机に鞄とリュックを置いて、何となく窓際に近寄り校庭を見つめた。

だって、なんもやることねーんだもん。

ホントだったらテレビを見つつ優雅に朝メシを食ってゆっくり支度しても充分間に合う時間だったのに。

別に、オレが早く来る必要なくね?

そんな事を考えながらイライラと過ごしていたら、背後でガラリとドアの開く音がした。


「あれ……。西島くん早いね」

そんな風に声をかけられて振り向くと、戸口に斉藤真由が立っていた。
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