アンダーサイカ
温泉マーク、田んぼ、蚊が描かれたメモを見せると、オバケはうーんうーんとちっちゃい頭を捻り始める。
ちょっと分かりにくかったかな…。
そう心配していると、
【湯、田、蚊…。
ユ、タ、カ。
オォ!“ユタカ”!】
「ピンポーン!」
ヒヨコオバケは私の考えた暗号を見事に解いてくれた。
これは私が低学年の時のオリエンテーションで使った暗号だった。絵だけで名前を当てさせるゲームだ。
オバケにも通じたようで、良かった。
【ユタカ!ユタカ!】
ヒヨコオバケは名前を支配したかったというよりは、純粋に私の名前を知りたかっただけみたい。
ちょっと悪かったかなって思うけど、楽しんでもらえたから結果オーライだ。