アンダーサイカ


不覚だった。


このアンダーサイカの正体も、オバケの正体も、
もちろんヨシヤの正体も、知りたくないと言ったら嘘になる。

ただ…開けちゃダメだと堅く言われた箱に似た、触れてはならない部分のように思っていた。
ヨシヤの言う“いずれ”の日が来るまでは…。



…でも、



「あんたたちは、どうしてヨシヤを支配してるの?」



納得できなかった。

支配する側。支配される側。
ヨシヤはこの世界に閉じ込められ、ひたすら不気味なオバケたちの相手をしなくちゃならない。何も悪いことをしてないのに。



ヒヨコオバケは答えた。



【仕方ナイ事ダ。

コレハ“罰”ナノダカラ。】



「…バツ……?」


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