アンダーサイカ
「豊花、こっちこっち!」
9時ピッタリに着くよう家を出たつもりだった。
でも結局、一番ノリノリな潤ちゃんが一等賞。私は二等。
そしてビリは…
「あーもう拓哉のやつ!
8時半集合厳守って伝えたのにこれでも遅刻なの!?」
案の定、朝に弱い拓くんだ。
わざと30分早めの集合時間を伝えるっていう潤ちゃんの作戦も不発に終わってしまった。
「はあ、もうしょーがない。
来ない奴は放っときましょ。あたし達だけで調べるの。」
「そだね。」
図書館の壁に設置された時計が9時1分を指したと同時に、閉め切られていたガラスのドアの鍵が開かれた。
この町で時間にルーズなのは、きっと拓くんくらいだ。