アンダーサイカ



――どしんっ


「あいたっ!」

―――お、お尻打った…!!



思わず涙目になる私。

そんな私を見下ろして、“彼”は嬉しさを隠すことなく言う。



「こんばんは。
昨夜ぶりですね豊花ちゃん。」



真っ白髪に白衣、歪むことのないにっこり笑顔。
いつ見てもこのヨシヤって人は得体が知れなくて、不気味で、


「おや、まあまあ。地べたにへたりこんで。お行儀悪い。」


「………あんたが急に呼んだせいでしょ。」


そして、やな奴だ。


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