アンダーサイカ


ヨシヤの差し出してくれた手を借りて立ち上がると、私はあることに気がつく。



「あれ?お店閉まってる?」


昨日は深夜に煌々としていたヨシヤの薬屋が今日は真っ暗なままで、引き戸も閉め切られてる。
営業準備をしてた…わけではなさそうだけど。


それに閉まってるのは薬屋だけじゃない。

周りに見える店たちはどこもかしこも暗い。
中には変な柄のシャッターを下ろしたままの店まで。


「ええ、まだお客様方がいらっしゃる時間ではありませんから。」


「じゃあなんで私を呼んだの?前は夜中に呼び出したじゃない。」


午後6時代なんてご飯時でウキウキな時間帯なのに、こんな辛気臭い場所に呼んでくれちゃって。


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