アンダーサイカ
――ジリリリリリリリッッ!!!!
「っ!!」
頭を大きな石で殴られたような衝撃だ。
耳をつんざく金属のベルの音が、いきなり狭い通路内に響き渡った。
よく天井を見れば、等間隔で並べられている古めかしく錆びたスピーカーから、ベルの音は響いていた。
威圧的で、警鐘という呼び方がしっくりくる。
「なっ、な…!?」
私が一人狼狽えてると、たまたま視線をやった通路の奥から、人影がこっちへ走ってくるのが見えた。
―――誰…っ!?
けたたましい警鐘の中でも、その人の荒々しい足音はハッキリと聞き取れた。