アンダーサイカ
「く、食いっ………?」
営業妨害とか以前の問題だ。
まさか殺すだなんて…。
でも、同じ“食い殺す”なら、私だってヨシヤに何度も言われた。
あれはどういうこと…?
…このタイミングでそれを訊けるほど私の神経は図太くはなかったけど。
「理由は知ーらねっ!!
とにかくその人鬼ってヤツが現れっと、必ず商売人の誰かが食い殺されちまう!
薬屋はそれを防ぎてぇんだと。お優しい野郎だなっ!」
「商売ですから。
依頼料金の配送もよろしくお願いしますね、配達屋さん。」
ニカッと笑う配達員さんと、どこまでも張り付いた笑顔のヨシヤ。
真剣な話のはずなのに、二人はまるでお祭り前夜みたいに楽しそう…。
それがまた、私の不安を煽った。