アンダーサイカ
「…………。」
槐は無言だった。
呆れているのかも、興味を持っているのかも窺い知れない。
ただ、紫色の瞳だけはしっかりと私を見据えている。
「ムチャなお願いだと思う…!
…けど、あなたしか頼める人がいないの…!
ちょっとの可能性でいいから…もし二人を助ける方法があるなら、教えて!
私、何でもするから…!!」
オバケを操れるなら、
アンダーサイカを操れるなら、
この人はもしかしたら私の求める答えを持っているかもしれない。
小さな希望に縋った。
―――それが叶うなら…、
「私が代わりに死んでも構わないから…!」