アンダーサイカ


最後の私の言葉を聞いて、ヨシヤが不服そうな笑顔に変わった。

不服そうな笑顔って表現は変だけど、そうとしか言い表せないんだから仕方ない。



「協力感謝します。

…ですがやっぱりお子様だ。分かっていませんね。
今後も僕の近くにいるということは、いつ僕に食べられてもおかしくないということですよ?」


「目の前に鈍臭くてドジな人がいるとする。
その人をいじめようと考えることと、手助けしようと考えること。どっちのほうが罪だと思う?」


「?」


私はヨシヤにそんな問題を出してみた。

これは前学校で先生に聞いた話。私が良いことと悪いことを分けるきっかけとなった基準。


「どっちが…って。
いじめようと考えることのほうが罪深いと思いますが。明らかに。」


ヨシヤは怪訝そうに答えた。


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