アンダーサイカ
ブランケットを跳ね退け、ベッドから転がり出る。
窓の外は、夏の朝の綺麗な晴れ空。そして私もいつも通りのパジャマ姿。
日常的な光景。
だけど、昨晩は普通じゃない出来事を経験したはずだ。
「私確か、アンダーサイカで、ヨシヤに…。」
『僕がアンダーサイカから逃げるために協力していただきますよ。』
そうだ。確かに約束した。
そしてあのあと紫色の奇妙な薬を飲まされて、
「…私、いつの間に家に…?」
自力で帰った?
ううん、そんなはずない。私はあそこで意識を失った。
ヨシヤが私の家を知るわけないし…。
頭が混乱する。そんな中でも私が次に考えたのは、
内緒で夜遊びしたことをお母さんに謝らなきゃ、ってことだった。
混乱でややふらつきながら部屋を出て、リビングに向かう。