ヤンデレパーティー
ケースⅡ アンディエット
(一)
彼女は気高い。
彼女は美しい。
彼女は凛々しい。
彼女は儚く。
彼女は切なく。
彼女は寂しがりやで。
彼女は一人で泣いて。
彼女は一人で戦って。
彼女は一人で在って。
そうして何より、俺の恋人だった。
女の身でありながら騎士という職種についた彼女は毎日、他の男どもから好奇な眼差しを受けていた。
それでも彼女は剣を振るい、何よりも誇り高く振る舞った。
男らしくあれと自身の性別を無きものにし、冷徹であれと優しさをしまい、冷酷であれと涙を決して見せなかった。