ヤンデレパーティー
「――ああ、そうか」
考えて気付いた。
血だらけだ、俺。
しかもこの血は彼女が憎むべき奴らの血。
泣いたのは俺がそんな奴らの血を浴びたから、睨んだのは俺につく奴らの名残(血)を忌々しく思ったから。
でなければ説明できない。
俺が愛し、俺を愛する彼女がそんな敵意ある眼差しを向けるだなんて。
「しばらくは離れようか。血の匂いはなかなか消えないから。それにまたあいつらの血を浴びるだろうし。でも、寂しくなったら言ってくれ。必ず迎えに行こう。じゃあ、またね」
彼女が好きだと言ってくれた笑顔を持って、その場を離れた。
彼女から離れるだなんて心が裂けそうな気持ちだが、時には我慢しよう。これも、彼女のためなのだから。