ブスになりたい女 〜高飛車美少女 VS 秀才クール男子〜
 そう思い始めたら、ますます私はおかしくなってしまった。メロンパンは何とか食べ終えたものの、胸が苦しくて、また中野君からお茶をもらって飲んだけど、治らなかった。

 治るどころか、ますます酷くなってしまった。間接キッスを意識して。


 この胸の苦しさは、メロンパンのモサモサのせいじゃないんだわ……


「ダイエットしてんの?」


「へ? な、なんで?」


「パン1個だからさ。それとも小食なのか?」


「違うよ。本当は2個買おうとしたんだけど、1個しか買えなかったの」


「なんだ、そうか。案外ドジなんだな」


 そう言って、中野君はニコッと微笑んだ。その瞬間、私の心臓がドキンと大きく跳ねた。


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