ブスになりたい女 〜高飛車美少女 VS 秀才クール男子〜
「え? 八つ当たり? なになに、どういう事?」


 小山修平が、男の子にしては大きめな目で、キョロキョロと私と恵美の顔を交互に見ながら聞いてきた。


「恵美、余計な事は言わないでよ?」


「わかってるって……」


 とか言いながら、恵美はさも楽しそうな顔をした。人が苛々してるのに、何が楽しいってのよ!


 私がヘラヘラした恵美を睨んでいると、恵美はそれを気にする風でもなく、

「ねえ、修平君」と小山修平に話し掛けた。


「ん? 何、恵美ちゃん?」


「今日の帰り、暇?」


「お、俺? 暇だよ。全然、暇!」


「じゃあさ、サテンかどこかに寄ってかない?」


「お、おお、いいね、いいね。恵美ちゃんと二人でか?」


「ううん、彩花も一緒」


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