ブスになりたい女 〜高飛車美少女 VS 秀才クール男子〜
 放課後、私はノロノロと重い腰を上げた。


 ああ、帰りたくない。


 家に帰れば、お母さんからの質問責めが待ってるだろう。それを思うと気が重かった。


 クラスにはもう何人も残ってなくて、高木千尋も中野君も恵美も、みんな帰ったみたいだ。私だけ残っていてもする事がない。


 なんで今日に限って誰も私を誘いに来ないかなあ。時間潰しが出来るなら、どこにでも付き合ってあげたものを……



 トボトボと昇降口に向かって歩いていたら、前方によく知った女子達の後ろ姿が見えた。恵美と理香だ。


 もう一人、加奈という子と私を入れた4人は、よく学校帰りにつるんで遊ぶ仲だった。


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